何年か前に、気になりながらも見逃していた映画「鑑定士と顔のない依頼人」を鑑賞しました。
世界中の美術品を仕切る一流オークション士が主人公。
ある日受けた鑑定依頼を発端にいろんな事件に巻き込まれていく…
そんなサスペンス要素満載のストーリーです。
ここ数年、まとまった時間が取れないために映画を見るのは久々です。
映画を見る目?理解する脳?がなまっているのを感じました(笑)
引き込まれるストーリーでしたが、途中で集中力がなくなり…
休憩を挟んでの鑑賞となりました。
後でこの映画が2時間以上もある長編だと知り、納得。
映画で扱われるアンティーク品は主にオークションで売買される絵画や彫刻。
時代も100年前程度のものではなく、もっと古く骨董価値の高い世界です。
普段美術館でしか見られないような絵画類と、それが売買されるオークションのシーンは興味深く見ごたえがあります。
さらに、古い屋敷の地下室で放置されていた部品を調べたところ…
18世紀のオートマタの部品ではないかと知るシーンは「来た~!お宝発見!」とテンションがあがりました。
これは僭越ながら一同業者として共感を覚えたシーンでした。
一見がらくたのように見えるものに価値を見出す。
この快感は高額品でも蚤の市雑貨でも同じ喜びなのだと思います。
煌びやかで見るからに高額そうなアンティーク品にはもちろん心惹かれます。
反面、埃をかぶった誰も欲しがらないごみのようなもの…
その埃まみれの状態でも価値あるものを見つけだす、それはまさしく宝探しの興奮なのです。
というわけで久々の映画鑑賞、なかなか楽しめました♪
映画の世界観を象徴する、主人公のコレクションルーム。
遺産相続の際に屋敷ごと鑑定を依頼されたり。
「アンティーク業界」というくくりでは同業者の私ですが、世界が違います…
お宝満載のお屋敷に引きこもっている謎の美女…
彼女が主人公の人生を狂わせていくのです。
アンティーク品を扱う時に、腕の良い修理屋さんは頼もしい存在。
イケメン修理士もちょいちょい登場して、ストーリーが展開します。
終盤のどんでん返しはなかなか心えぐられる真相でした。
ハッピーエンドとはいいがたく、見終わった後の気分がどんよりとしたのが残念です。
でも、おすすめか?と尋ねられたら、アンティークの世界に興味のある方は見て損はない映画だと断言できます♪
アマゾンやネットフリックスでも見れます。