アンティークレースフォト日記

今週は秋バカンスが始まり、楽しくも忙しい毎日です。
アンティークレースの買い付けとご紹介がなかなか進まないのですが、作業の合間に撮ったフォトでストックやおすすめをタイムリーに見ていただいています。
便利な時代になりましたね(笑)
最新のフォトをご覧いただくにはinstagramを利用していますので、アカウントをお持ちの方はぜひのぞいてみてくださいね。
@pinoaya


10月16日、蚤の市の収穫。
ミニパニエにアンティークチュールレース。ダメージが多いものの刺繍部分が素晴らしかったので値切って仕留めました♡
持ち帰った途端に二歳児に見つけられ、お買い物ごっこが始まる…小さな手にもぴったりのサイズ感のパニエなのです。


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アンティークレースの収穫が少なかったこの日の蚤の市。
リヨンの蚤の市はお手頃価格で良品が手に入るのが魅力だったのに、少しずつ少しずつ様変わりしてきています…
良いレースに出会っても売る気がないかのような高値を付けられては残念だけどあきらめるしかなく…涙
でもお天気が良くて気持ちの良い蚤の市日和でした♪
次回こそはいい出会いがありますように♡♡♡


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古い帽子の木箱の中からくしゃくしゃのレースがいっぱい出てきて息が止まりそうになった思い出♡
値段交渉もうまくいき、ムッシューの気が変わらないうちに急いでGET(笑)
家に持ち帰り一枚ずつきれいに広げてみたら想像通りなかなかの上質レースが揃っていて、その日二度目の呼吸困難に。
アンティークレースばかり探していた蚤の市だったけど、この日偶然我が家にやってきた帽子の木箱は整理整頓に、小さな台に、撮影小道具に…と大活躍で今ではなくてはならない存在です。
蚤の市って本当に宝探しのようですね♡


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縦でも横でも寝かせても使える優れもの。
こういうのずっと探していたけれど、蚤の市でやっと出会えた♡
深い木の色味がたまりません。


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今週木曜日から秋バカンスが始まり子供たちの学校がお休みになってしまいます。。。
2週間の長いバカンス、どうやって過ごそうか、楽しみなんだけど溜息(笑)
バカンス前の静けさをしみじみと味わいつつ、ストックしているアンティークレースの撮影を進める午後のひとときです。
🌿 🌿 🌿


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洗礼式で使われたボンネット。小さく愛らしい薔薇の飾りが上品についていて、シフォンのふわふわした感じがなんともいえない空気感を作っています。
こういうふわふわしたものを見ていると本当に癒される…
チュールのスカートとか、実用的ではないと分かっていてもつい娘に着せたくなる…笑
🐩🐩🐩 #アンティークレース


秋のバカンスが始まったフランス、リヨン。
今日は特に予定もないのでゆっくりと朝寝坊して、ゆっくりついでに朝食にパンケーキなど焼いてみた。
子どもたち大喜び♪
おうちフォトにいつも登場するこのレースは私物にしちゃったお気に入り。


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リボンとレース、フリルで装飾されたオモニエール。これも洗礼式や聖体拝領などの儀式のコスチュームの一つ。ハンカチを入れたらいっぱいになりそうなサイズ感がますます愛らしい、カトリックの盛装を引き立てる小さなポシェットです。
このオモニエールは聖体拝領で身に着けたドレスや腕飾りなどと一緒にきれいな(でもボロボロな)箱に大事にしまわれていました。
家族に代々受け継がれてきたであろう大切な箱を明ける時のドキドキ感と共にお届けできたら嬉しいです♡


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11月に東京で開催されるLa vie en Franceというイベント。
毎年参加させていただいて今年で4回目になります。
この準備をこつこつと進めながら、今回もお誘いいただいて参加できた事に感謝♡
フランスをテーマに様々な作家さんが表現する世界が素敵なLa vie en FranceⅣは11月22日~27日まで開催されます♪
目黒区の都立大学の近くにある、ギャラリーKOMPISさんに、どうぞ足を運んでみてくださいね。
私は在廊していませんが、フランス、リヨンからアンティーク雑貨をたくさん届ける予定です♪


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大き目のつけ襟はふわりとかけているだけでエレガント。
つけ襟を留めるのに、アンティークのイヤリングが便利です。
蚤の市できれいだけど片方だけしかない半端なものを安く譲ってもらい、ちょっとしたレースを留めるのに使っています♡
ここ数日ですっかり寒くなったリヨン。
朝晩は白い息がでますが、明日の蚤の市も早起きして張り切って行ってまいります♪


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田舎のおばあちゃんのおうちの寝室などには今でもこんなレースのランプシェードがあったりします。
柔らかい光を通したレースの影を見ながら、いい夢が見れそう。


と、レースに囲まれた毎日です。
こんなアンティークレースフォト日記をinstagram@pinoayaで記録していますので見に来てくださいね♪

また買い付けのご依頼は随時承っておりますが、個人で運営しているショップのためご依頼が立て込んでいるときは少々お待ちいただく場合があります。
今ご依頼をいただいた場合は、11月10日頃以降にセレクト開始のスケジュールとなります。
毎週末に仕入れを行っておりますので、ご依頼いただく際には余裕を持った日程でお話いただけると、ご満足いただけるお品をお探しすることが出来るかと思います♪
良レース続々にゅうかしてますよ!

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来週からノエルのバカンス

今年も残すところわずかとなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか?
フランスでは来週から子供たちのノエルバカンスが始まります。
我が家も先日クリスマスツリーをリビングに設置しました。
小学生の坊がきれいに飾り付けを手伝ってくれましたが、娘はんはオーナメントをせっせと取ってくれるので毎日飾り直しです。

我が家では一家でゆっくりと過ごす以外、特別な予定はありませんが…
今の季節、街ではプレゼントの包みを抱えた大人たちもなんとなくうきうきと幸せそうな顔をしているように思います。
一方で、ノエルの季節はフランスで最もうつ病の多い季節ともいわれているそうです。
幸せな人々がいる一方、周りと自分を比較して気分が沈み込んでしまう人がいるようです。
日本でも年末年始は家族の温かみ、幸せを実感できる一方、寂しさも身に染みるという声を聴きますね。。。

そうでなくても日照時間が短く気がめいる季節です。
毎週日曜日の仕入れもまだ日の出前の暗いうちから家を出ています。
寒くて眠くて、さぼりたくなる日もありますが、会場に着くと皆の熱気に温められます。
冬の蚤の市にはこの季節ならではのノエルの飾りなどでデコレーションされており、いつもより華やかな雰囲気を楽しめるのもあり家族連れの姿も多くみられます。
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子供たちが指折り数えて楽しみにしているクリスマス。
サンタさんにプレゼントのリクエストをお手紙で書かなきゃと無邪気に悩んでいる姿がほほえましく…笑
もう何年かしたら見れなくなるかと思うと、今から寂しい気持ちになってきますが。
今しばらくはサンタさんの存在を信じていてほしいものです。
12月25日の朝目覚めてプレゼントを見つけたとき、どんな笑顔を見せてくれるか今からとても楽しみです。

そんなノエルバカンス開始に伴い、銀色アンティークWEBショップは休暇営業となりますのでご注意ください。

2015年12月19日(土)~2016年1月3日まで、ノエルバカンスの休暇営業とさせていただきます。
ご注文はショッピングカートを使って24時間お受けいたしますが、休暇営業中は発送手続き、ご入金確認、お問合せ返答などの各種業務に通常よりお時間がかかる場合がございます。

ご理解をよろしくお願いいたします。

アンティークメダイに刻まれたリヨンのメダイ彫刻一家、PENINのサイン

当ショップ銀色アンティークでも取り扱っているアンティークメダイは、ペンダントトップのような小さなアイテムです。
ですが描かれた世界は芸術的で、立派な彫刻作品とも言える美しいものも少なくありません。

アンティークメダイを扱い始めたころは何の知識もなく、カトリック信者でもない私は図柄の違いや素材の違いなどを見分けることもむつかしい素人でした。
そんな中、メダイに小さく書かれた文字や絵を手掛かりに調べに調べまくって少しずつ分かってきた奥の深いメダイの魅力。
今では蚤の市でも真っ先に目が行くものの一つとなりました。

調べるにしても基礎知識がないと解読できないものも多く、聖書関連の解説本を読み漁っていた時期もありました。
(難解すぎてギブアップした本多々ありですが…笑)
当時お客様だったメダイにお詳しい方からアドバイスをいただいたり、解読のヒントをもらったり…という交流もあり、私のメダイ追及の応援をしてもらったこともありました。
メダイの図柄は、聖書の一場面からフランス各地に出現した奇跡の聖母の姿まで多岐にわたっており、一冊この本を読めば大丈夫!というようなものではありません。
買い付けてきたアンティークメダイを一つ一つ丹念に眺め、読み解き、調べ…と何度も繰り返すうちにようやく見分けがきくようになってきました。
そうなると、美術館や教会のステンドクラスやフレスコ画を見るのも楽しくなってきました。

小さな部分まで繊細に彫刻された美しいメダイには、彫刻家の名前が刻まれていることが時々あるのですがよく見かけるサインが「PENIN」のもの。
フランスの発音で「ペナン」と読みます。
よく見かけるのには理由があり、ペナンは4代に渡り活躍を続けてきたリヨンが誇るメダイ彫刻家なのです。
この地方で愛用されているメダイに多いのも納得ですし、4代もの長い間メダイを作り続けてきたためたくさん見かけるのも頷けます。

一人目マリウス・ペナン(1807-1880)はリヨンで活躍していた、ペナン一家最初の最初のメダイ彫刻家でした。
二人目、リュドヴィック・ペナン(1830-1868)はマリウス・ペナンの息子です。
若くして才能を認められ、当時のローマ教皇からカトリックのメダイ彫刻家として公式に認められた一人でした。
彼のサインが入ったメダイはすなわち大変古いもので、歴史的な価値も高いです。
三人目のアドルフ・ペナン(1888-1985)はリュドヴィックの孫です。
彼は国立高等学校ボザールで、アンリ・オーギュストの弟子として学んだといわれています。
4人目、ポール・ペナン(1921-)はアドルフ・ペナンの息子です。
父ポールと同じく国立高等学校ボザールでアンリ・ドロプシーの弟子として学んだそうです。

と、まあたくさん名前が出てきてややこしいのですがこれが4代にわたりリヨンの名メダイ彫刻一家と言われているペナン家の人々です。
美しいメダイにこの「PENIN」のサインを見つけたとしてもそれがどのペナンさんのものなのか?と追及していかなくてはなりません。
ちなみに、私がこれまで扱ったメダイの中で一人目のマリウス・ペナンのものだけはいまだに巡り合ったことがありません。

さて、ペナンのサインですが…
リュドヴィックのものは「L.PENIN」や「L.PENIN a LYON」などと刻まれることが多く、この場合はすぐに判別できます。
またポールのものも「P.PENIN」と刻まれるのでわかりやすいです。
アドルフのものは見分けがむつかしいのですが…「PENIN」とだけ刻まれているものは彼の作のものが多いそうです。

さらに、リュドヴィックの作品は彼の没後画家で彫刻家のポンセにより復刻されたものもあります。
そんな作品には「PENIN PONCET」や「P.P.LYON」などの連名が刻まれています。
P.Pだから4代目のポール作?と間違ってしまいそうですよね。。。

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L.PENIN リュドヴィック・ペナンのサイン

 

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PENIN だけのものはアドルフ・ペナンの作と推測
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P.PENIN は4代目のポール・ペナン
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リュドヴィック・ペナンとジャン=バチスト・ポンセの合作には「PENIN PONCET」のサインが…

 

お気に入りのメダイを見つけるのは、理屈や知識ではなく見た目のインスピレーション、素直にきれいだなと思う相性が大切だと思います。
でもそれにちょっとした豆知識が加わると、世界が広がり、またメダイを眺めるのが楽しくなってきますよね。

肉眼では確認できない場合もある小さな小さな彫刻家の名前の刻印。
毎晩夜更けにルーペを手に持ちメダイを隅々まで、穴のあくほど見つめながら、今週末の新着アンティークメダイの更新作業にいそしんでおります。

ちなみに今回の一押しおすすめメダイは…
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こちら、オルガンを弾く聖セシリア。
音楽の守護聖人である聖セシリアの貴婦人のように美しい姿を描いたとびっきりエレガントなメダイです。

お楽しみに♪

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