暦の関係で2週連続お休みになった蚤の市。
さすがに寂しく、どこかそわそわと落ち着かない気分です。
最近はヨーロッパに旅行の際にアンティークショップや蚤の市をスケジュールに入れる方が増えているそうですね。
蚤の市をめぐるツアーのようなものを開催している旅の情報も時々目にします。
ディーラーさんも外国人相手に慣れてきて(笑)英語で対応してくださる人も多くなり、気軽に蚤の市散策を楽しめるようになりました。
しかしながら…
毎週のように通っている蚤の市ですが、それでもやはり時に上手くいかないこと、失敗して凹むことがいまだにあります。
フランスで10年ほどの蚤の市通いを続けてきた中で学んだ「蚤の市でアンティークレース購入時に気を付けること」を覚書的にまとめて、今後蚤の市でお買い物する皆様に少しでも参考にしていただければと思います。
そこで今日は、フランスの蚤の市でアンティークレースを買う時に知っておきたい事項をフランス語単語と共にピックアップ。
「蚤の市でアンティークレースを買う時」と限定的な場面に使う言葉なので、知らない人はフランス人でも「?」な用語もあります。
1「アンティークレースはありますか?」
レースはフランス語で dentelle といいます。
アンティークレースを探しているときは「Vous avez des dentelles ancciennes ?」と尋ねます。
2レース製品の呼び名
「アンティークレース」と一言で言っても、材料としてのテープ状のレースや衣装の一部に使われていたもの、ドイリーやクロスなどなど…様々な形があります。
古い布 linge ancienne 古布全般をこういう風に言います。ベッドリネンや古着など。
ドイリー napperon 30cmくらいまでのいわゆるドイリーはこのように呼ばれています。
テーブルクロス nappe テーブルクロスもお客様用のものはきれいな刺繍やレースで飾られています。
レース襟 col dentelle 繊細なレースでできた襟の部分だけが売られていることがよくあります。
ペチコート jupon スカートタイプのものはこのように呼ばれます。パンツ(下着)のように使われていた又割れのものもあるので要注意。
胴着 cache corsette 「コルセット隠し」という名称で、女性の胴着です。
部屋着、寝間着 robe de nuit いわゆるネグリジェのようなコットン素材のワンピース型のもの。
ボンネット bonnet 赤ちゃん用のものが多いですが、大人用のも見かけます。頭頂にあたる部分に繊細で美しい刺繍が施されていることが多いアイテム。この刺繍部分の丸いパーツだけで売られていることも。
3レースの種類
フランスの蚤の市で見かけるアンティークレースは、大まかに分けて「ボビンレース」「クロシェレース」「ニードルレース」の3種類が主となっています。
ボビンレース dentelle aux fuseaux 木製ボビンで織られたレース
クロシェレース dentelle au crochet かぎ針編みのレース
ニードルレース dentelle a l’aiguille 刺繍ベースのレース
この中でもさらにvalencienne(ヴァランシエンヌ)やalençon(アランソン)などの種類名称で分類されます。
その他にも…
チュール tulle
チュール刺繍 tulle brodé
刺繍 broderie
カットワーク刺繍 broderie richelieu
4詳しくないディーラーさんも
アンティークレースや布物を多く扱っているディーラーさんはこのようなレースの種類について詳しいのは当然なのですが、中にはレースや刺繍についてよく知らない方もいます。
家具や道具類を扱う中でついでのようにレースを並べているような方、男性ディーラーさんに多いです。
細かい違いを訪ねても調子よく「そうそう、貴重なニードルレースだよ!」とか言ってきますが、よくよく見るとクロシェレースだったり(笑)
ディーラーさんの言葉は100%信用しないのが賢い買い物の秘訣かもしれません。
ただし、こんなテキトウディーラーさんはアンティークレースの市場価値に疎いわけで…
繊細で価値の高いアンティークレースをびっくりの安値で売ってくれたりもしますので、ポーカーフェイスで値段交渉してみる価値ありです。
あくまで「こんなぼろい布だから高いわけないよね?」的な態度で押しましょう(笑)
注意点が多すぎてまだまだあるので、続きはその②で!