普段、商品のPRなどを中心に書いているブログなのですが、たまには自分のことなんかを書いてみようかと思います…
アンティーク雑貨と向き合う事をお仕事にして、思う事や心の変化などちょっと独り言っぽくなりますが、よろしくお付き合い願います(笑)
アンティークショップを始めたきっかけ
銀色アンティークがWEB STOREとしてオープンしたのは2009年の11月、今から3年とちょっと前の事です。
蚤の市と手作りと、写真とサイトをいじるのが好きだった私にとってショップにかかわるすべての事が楽しい作業でした。
当時1歳だった息子の生活サイクルに合わせて、写真を撮ったりショップにUPしたりしていました。
今でも忘れられないオープン初日に注文が入った時のドキドキした気持ち。
自分がセレクトしたものを気に入ってくださったお客様がいたという感動。
慣れない手つきで梱包し、郵便局で発送手続きを終えた時の安堵感。
無事に届いたという喜びの声とご連絡をいただき、こんな自分でも誰かの役に立てたことが無性に嬉しく思いました。
今より規模も小さく、商品数も少なくこぢんまりとした営業でしたが、早くからお客様に恵まれ知らず知らずのうちにお店が成長していました。
個人経営ならではの難しさ
順調なスタートを切ってから数か月の後には、子育ての片手間にできる規模を超えそうになるほど注文数も増えました。
小売り以外にも卸売りのご依頼をいただいたり、委託販売のお話やイベント参加のお誘い等々…
嬉しいお声をかけていただき、たくさんの貴重な経験をさせていただきました。
売り上げが伸びるほどに作業量が増え、毎週の仕入れと商品整理、写真撮影、ショップへのUP、受注発注をすべて一人でこなすのに、毎日休む間もありませんでした。
品数が増えるほどに、一つ一つのものを手に取りじっくりと眺めるような時間が取れなくなってきました。
一点物を扱うショップならではの「売れれば売れるほど大変」という悩みが生まれてきたのもこの頃です。
「世界に一つしかない古き良きもの」をお届けできることの素晴らしさと裏腹に、それを弛まず続けていく事の難しさのような壁にぶつかりました。
古いものと向き合う、理屈じゃない楽しさ
私生活でも厄年を迎え心身ともに消耗することがあったその頃から、ショップの経営のあり方について考えるようになりました。
その頃は目の前の事を片づけるのに精いっぱいで、お店をどんどん大きくしたいという気持ちより、今まで通り小さい規模で守りたいという気持ちの方が強まっていました。
自分が丁寧に守れる範囲を超えないように、時にはお客様からのご依頼をお受けすることができない事もありました。
そんなある日、悪天候などの事情でしばらく蚤の市に顔を出せずにいたあと、久しぶりに覗いてみた顔なじみのスタンドにて…
雑貨を手に取ってみているうちに、ふとなぜ人々はアンティーク雑貨を愛するのだろう…?と言う疑問がわきあがってきました。
ただ古いというだけではない、アンティーク雑貨の魅力について考え直した時、どうしてこれらの商品をお届けする事を続けているのか、という答えのようなものが見えてきました。
古くから誰かの宝物として使われてきたもの、そのものと向き合う事は理屈じゃなく楽しく、心動かされる事だと、改めて感じました。
モノが語りかける物語を伝えたい…
蚤の市で思わず手に取ってしまうのは、やはり何かストーリーを感じるもの。
誰かに大事にされてきた痕跡や、蒐集、かわいらしい落書きなど…
なるほど、モノが語りかけてくるってこういう事なんだなぁ…と思う時があります。
そんな素敵な物語を、遠い国に住む誰かに届けることが今の銀色アンティークの役目だと思っています。
皆様の温かい支えで今まで成長させていただけた事に感謝しながら、今後もより一層たくさんのストーリーをお届けできるように頑張りたいと思います。
OPENから3年ちょっとと、何の節目でもありませんが、今までを振り返ってみました。
時々こういう変化を振り返るのも、初心に戻りしゃきっとするのに良いですね♪
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